ケガもしていないのに、足の親指の付け根の痛みが出て来てひどくなると触れないという症状で来院される患者さまがおられます。診察すると親指の付け根周辺がとても腫れていて赤みもあり熱感もあります。触ると体がのけぞる位痛みがあります。そのような場合には「痛風」の発作を疑います。
『痛風とは....』
血液の中の尿酸値が高いと尿酸結晶が発生し、それらが関節を刺激し、炎症が起こり激烈な痛みを起こします。以前はぜいたく病などと言われてきましたが、食生活の欧米化に伴ってとても増えています。男性がほとんどですが、女性にもみられます。
(症状、検査)
足の親指での発作が一番多いですが、他の関節→足首やひざにもみられます。区別する他のものとしてリウマチや変形もありますが区別しずらいのが細菌が皮膚の下で化膿する蜂窩織炎(ほうかしきえん)や別の物質が同じような発作を起こす偽痛風(ぎつうふう)です。腫れ具合、熱感などがそっくりだからです。
よほど進行しない限りレントゲンでは異常はなく採血により尿酸炎症反応、白血球などの高値を確認します。
(治療)
発作に対しては、痛み止めにより炎症、痛みを抑えます。ただしそれだけでは尿酸が高いままなので再発の恐れがあるので尿酸をコントロールするクスリを飲みます。また生活の中で暴飲暴食は避け、水分をよく取る事が大切です。