ケガをしたとか、首をねじった事もないのに首の後ろにかけてつっぱり、痛みを感じその後、徐々に痛みが増し「首が曲がらない」という症状を訴えて来院する患者様がおられます。
原因としては、寝る場所や枕が変わった時によくおこるので、入眠して首の筋肉の緊張が緩んだ時に、頭の位置のバランスが崩れるような姿勢が続くと頚椎(首の背骨)同士のかみ合わせがおかしくなり、その後起床し、起き上がる際に骨と骨をつないでいる関節の袋に強いストレスがかかり、痛みが生じさらに周囲の筋肉に過度の緊張を引き起こし首が動かしにくくなるのではと言われています。
まず頚椎の動きの左右差の確認、首周囲筋肉の緊張度、痛み、圧痛、肩から腕への痛みやしびれなどの有無を確認し、頚椎のレントゲン撮影でバランスや変形、すべりがないかを見ます。もし、首の神経を刺激した症状を認めた場合にはさらにMRIなどの断層写真を撮る場合があります。
治療は、急性期(痛みが出た直後)→基本的に安静(首を動かさない)が中心となり飲み薬やシップ、痛み止めの注射で対応し、頚椎のゆがみを整えるためゆっくり首を引っ張ったりする事があります。この時期に重要な事は指圧などの強いマッサージは避けるべきです。回復期、慢性期→つっぱりやだるさが続くときには牽引や低周波を行い、ストレッチを兼ねて滑車を用いた運動療法をしていきます。