よく「転倒しないように注意してくださいね」と、ご高齢の方が病院で言われると思います。それは、転倒すると上に記した骨折(いわゆる足の付け根の骨折)や手関節(いわゆる手首)の骨折が多いからです。我々整形外科医はご高齢の方が転倒したと聞いただけでレントゲンを撮る前からそれらの骨折を疑うくらいです。
日本全国で年間約4万人、70歳以上の方に多くみられます。
原因としては、骨粗しょう症や骨がくびれているという弱みがあるためと言われています。
治療については主に手術となります。骨折する場所が不安定であり血の巡りも悪くギプスなどの固定が出来ないのが理由になります。
予防としては骨粗しょう症の治療、足、お腹お尻の筋力トレーニング、すり足歩行をしないようにする、ヒッププロテクターなどの肌着を着る事があります。
特に動き始めの第一歩や段差を超える第一歩が大事なので注意してください。